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【コミックエッセイ】森下えみこ新刊『40歳になったことだし』感想

本の紹介・感想

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小窓です。

私の好きなコミックエッセイ作家の森下えみこさんの新刊が、先週発売されました。

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40歳になったことだし

価格:1,188円
(2016/6/20 20:08時点)
感想(0件)

せっかくの新刊ですが、正直残念でした…。
Amazonレビューでも割と酷評が載っていますが、同意見です。
ぶっちゃけ、HPの絵日記レベル。つまらない、内容がうすい、色も薄い、背景が白ばっかり。

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森下さん、一体どうしちゃったの?

今回のコンテンツ

  • 40歳になった最近の様子
  • 上京を決める話
  • 引っ越しの話
  • 上京してからの話

えみこ節は健在なんですけど、何ていうか全体的に覇気がない。
感情を表すのが上手な作家さんだと思うし、ストーリーも面白いのに、それを支えるための画力とやる気が感じられない、と言う印象でした。 

そう言えば、あとがきも無かったなー…。
森下さんの本はあとがきもいつも楽しみにしてたのに、担当編集者が外したの?

面白くなかった4つの理由

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↑私の森下えみこコレクション。
赤裸々な30代の本音をつづった「独りでできるもん」シリーズが有名かな。個人的には35歳を超えた「本日も独りでできるもん」が一番好きです。f:id:santonikaku:20160516120803j:plain

森下さんと言えばこのカラフルな色使い。
これが見どころだったのに、今回は白黒だった。なんでこれで良しとした。

理由①白黒でクオリティーが下がった
そう、今回とても残念だったのはカラーじゃなかったこと。

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これは編集者が悪い。メディアファクトリーから幻冬舎になって、大幅にクオリティーが下がった。
幻冬舎は森下さんの良さを理解しないまま、本にしたんだろうなー。
色使いが女子らしくてかわいかったから、ストーリーに説得力があったのに、白黒にしたら意味ないじゃん。

理由②絵が雑すぎる
今回は本当に絵が雑でした。
細部まで細かくかわいく書き込むのが森下さんの良さだった。ペンとコピックで描くシルバニアファミリーみたいな繊細さが良かったのに。
小物も背景も雑なんだけど、一番、顕著なのが顔。表情が手抜きすぎてどのコマも同じに見える。

しかも、以前の本は今よりみっちり書き込んでて丁寧なのに今より安かった。そう考えると1,100円は高い。

理由③「えみこ」に共感できなくなった
森下さんの本が好きだった理由は、同じ30代女性として生活スタイルや考え方に共感できたから。
アラサーの本音を飾らずに面白く表現してあって、読んでて楽しくて、すごく好きだったんです。

だけど「40歳になったことだし」は、そういう共感が全くできなかった。
作者が30代の時は笑えたエピソードが40歳になったら笑えなくなったなー。引っ越しの話も2回目なのに、前回と比べて成長してなさすぎ。つまり同じテーマで同じ内容を書いてるだけ。(そして前回より絵が雑。)
そういうところも無計画すぎて笑えない。もう少しちゃんとしようよ…と言いたくなってしまう。

理由④作品を通して何を伝えたいかわからない
これって意外と大事なこと。
なのに、今回はふわ~っと40歳になりました、ふわ~っと生きてます、くらいしか伝わってこなかった。だから私は「HPの絵日記レベル」だと思った。

「上京してひとり暮らし」も、森下さんの年齢なら「バリバリ仕事を頑張りたいから」とか「どうしても東京に住んでやりたいことがあったから」みたいなたくましい理由であってほしかった。
それなら同年代の女性も勇気づけられたと思うけど、ただ憧れの地域に住んで憧れの東京ライフを満喫したいって、学生が上京する動機と大差ないじゃん。

大きな目標もないまま東京暮らしするくらいなら、地元で分譲マンションでも買ってそれをエッセイにして欲しかったなー。マンション購入まではしなくても、美容や食、健康面、貯金、趣味、交友関係…、テーマは色々あったと思う。
40歳になったことで変わったことや、新しく開眼したことを読みたかった。
上京してダラダラふわ~っと生きてる様子を見せられても、だから何?としか…。

「将来に対して不安だ」と言う割に、不安になるような道を自ら選んでるし。
それならいっそ割り切って「私はダメダメ40代」みたく書けばいいのにそれもしない。
「ちゃんと頑張りたい気持ちはあるんです~、でもなかなか…」と言うスタンスは、ただの言い訳にも見えて読後にモヤモヤします。

あくまでもコミックエッセイの中では、と言う意味ですよ。
実際はどうであれ、読み物の中では面白くデフォルメする技術が必要だと思うので。

メディアファクトリーの凄さ

そう考えると、やっぱりメディアファクトリーってすごいんだな。

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感想(0件)


最近、森下さんの画力が落ちてきたと思っていたんです。
本の中でえみこが「30代で落ち込みすぎて疲れたから40代は落ち込むのを拒否するようになった」と言っていますが、だから画力も向上しないのか?と残念になった。

以前は昼の仕事とイラストと二足のわらじで頑張っていたけど、最近はイラスト1本に絞っているらしい。それなのに画力が下がるってことは、気を抜いてるとしか思えない。
「ほどほど女子のお手入れ日記」を上梓した2014年あたりからだんだん丁寧さがなくなってきたがします。

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感想(4件)

それでもメディファクトリーは、ちゃんと読み物としての最低ラインはクリアして出版していた。
森下さんを見出して、世に共感してもらえる作家として最大限魅力を生かしてくれた。そのプロデュース能力がすごいと思う。
だから「ちょっと雑になったなー」と思いながらも楽しめて読んでたのに、今回で台無しになった。

結論

今回の新刊は、森下えみこさんの本なら何でも好き!と言える熱いファンじゃないとおもしろくないと思います。
長年、森下さんのファンだった私ですが、今回は本当に残念です。
「独りでできるもん」を作り出したメディアファクトリーが、40歳になった節目の作品を出版しない時点で気づくべきでした。

超絶オススメな森下えみこさんの本

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この2冊は本当におすすめ!
色使いも可愛いしコンテンツも豊富だし、読んでて元気づけられる。

あとはこちらも。

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感想(0件)

これは書評記事も書きました。よかったらご覧ください↓